概要
日本アセアンセンター(AJC)は、2026年3月25日、エンタープライズ・シンガポール(Enterprise Singapore)およびAgeing Asiaと連携し、「高齢化社会に向けたシンガポールのテクノロジー」をテーマとしたウェビナーを開催しました。
本ウェビナーでは、シンガポールのスタートアップ企業による高齢者向け技術やソリューションの紹介を通じ、日本の企業・関係機関とのビジネス連携の可能性を探るとともに、医療・介護・生活支援分野におけるイノベーション促進を目的として実施しました。
本事業は、日シンガポール間の強固なパートナーシップのもと、イノベーションおよびビジネス連携を促進する具体的な取組の一つとして位置付けられます。
背景
アジアにおいて急速に進展する高齢化は、社会・経済の両面において大きな構造的変化をもたらしています。日本は世界でも先行して高齢化に対応してきた経験を有する一方、シンガポールは医療・ヘルスケア分野における技術革新やスマートケアの導入において先進的な取組を進めています。
また、ASEAN各国においても今後同様の課題に直面することが見込まれており、実用性と拡張性を兼ね備えたソリューションの開発・展開に向けた国際連携の重要性が高まっています。
目的
本ウェビナーは以下を目的として実施しました。
- シンガポールにおける高齢化関連技術・サービスの日本企業への紹介
- 高齢社会に関する市場動向およびビジネス機会の共有
- 日シンガポール間におけるビジネス連携およびパートナーシップ創出の促進
- 日本およびASEANを視野に入れたイノベーション協力の推進
主な内容
The webinar featured a market insight presentation by Ageing Asia, followed by presen本ウェビナーでは、Ageing Asiaによる市場インサイトの講演に続き、5社のシンガポール企業によるプレゼンテーションが行われました。
Ageing Asiaからは、高齢化を「ケア中心」から「自立支援・ウェルビーイング重視」へと捉える新たな視点や、「シルバーエコノミー」としての市場機会の拡大について説明がありました。
続いて、以下の分野における具体的なソリューションが紹介されました。
- 認知機能の早期検知を可能とするデジタルヘルス技術
- プライバシーに配慮した転倒検知・見守りシステム
- 高齢者向け栄養管理および予防医療を支える食品ソリューション
- 在宅高齢者の安全を支えるモニタリングおよび緊急対応サービス
- 介護現場における負担軽減と利用者のエンゲージメント向上を図るロボティクス技術
日本の企業や医療・介護関係者が参加し、実証導入、規制対応、連携モデル等に関する質疑応答を通じて、活発な意見交換が行われました。
成果と意義
本ウェビナーを通じ、以下の成果が得られました。
- シンガポールの先進的な高齢化関連技術に対する日本側の理解促進
- 日本市場における実証事業や技術導入に向けた関心の喚起
- 日シンガポール間の連携による課題解決の可能性の確認
- ASEAN地域への展開を見据えた協力の基盤形成
特に、日本の介護・医療分野における課題と、シンガポールの技術的強みが相互補完的であることが示され、今後の協力の方向性が明確となりました。
今後の展望
本事業を契機として、エンタープライズ・シンガポールを中心に、関心を示した企業間のフォローアップや具体的な連携の検討が進められる予定です。
日本アセアンセンターは、今後、ビジネスマッチング、実証事業、共同プロジェクトの形成等を通じ、日シンガポール連携の深化を図るとともに、ASEAN地域における高齢化対応ソリューションの展開を支援していきます。
今後も、日本とASEANをつなぐプラットフォームとして、持続可能で包摂的な社会の実現に向けた取組を推進してまいります。