日本アセアンセンター(AJC)は、タイ国商務省国際貿易振興局(DITP)からの招待を受け、2026年7月20日から22日までバンコクで開催された「Thailand Content Market 2026」に参加しました。
本事業は、ASEANと日本の貿易およびクリエイティブ産業分野における連携促進の一環として実施したものです。AJCは共同パビリオンを運営するとともに、コンテンツ、知的財産、ライセンス、ローカライゼーション、ビジネス連携における実践的な協力の可能性を議論するメインステージ・セッションを開催しました。
目的
本事業では、以下を目的としました。
- ASEANと日本のコンテンツ産業関係者間の連携促進
- 参加企業・団体と潜在的なパートナーや市場との接点創出
- コンテンツの事業化、ローカライゼーション、ビジネスマッチング、共創に関する実践的な議論
- 公的機関、支援機関、民間企業による今後の協力可能性の発掘
主な活動

AJCパビリオンには、日本、タイ、マレーシア、ベトナムから7社・1団体が参加しました。3日間を通じて、各参加者はコンテンツ、サービス、技術、連携ニーズを来場者に紹介し、クリエイティブ産業およびコンテンツ産業の関係者との交流を深めました。
また、来場者との対外的な交流に加え、パビリオン参加者同士の活発な情報交換も生まれました。参加者は互いの事業内容や強み、市場経験を共有し、当初の出展目的を超えた国際的な協力可能性についても意見を交わしました。
イベント二日目にあたる7月21日には、AJC主催のメインステージ・セッションを開催しました。
「Japan-ASEAN Content Co-Creation: Expanding Business Opportunities through IP, Licensing and Partnerships」
(ASEAN・日本コンテンツ共創:IP、ライセンス、パートナーシップを通じた事業機会の拡大)
セッションには、以下の機関・企業から登壇者を迎えました。
- タイ・クリエイティブ・エコノミー・エージェンシー(CEA)
- 特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)
- 日本貿易振興機構(JETRO)バンコク事務所
- 株式会社トムス・エンタテインメント
- Pencil Group (ベトナム企業)
議論では、以下のテーマを取り上げました。
- タイおよびASEAN諸国のクリエイティブ産業の強み
- 日本企業によるASEAN市場および現地パートナーへの関心
- ローカライゼーション、商品化、共同制作、市場開拓
- 透明性、信頼関係、パートナーとしての準備の重要性
- 展示会やビジネスマッチング後の具体的なフォローアップ
同セッションは定員150名に対し満席となり、DITPからは、情報量が多く、実務的に有益な内容であったとの評価を得ました。
また、AJCは会期中に23件の正式な関心表明(EOI)を受け付け、名刺交換やビジネスマッチング情報を含め、今後のフォローアップ対象となる81件のステークホルダー情報を整理しました。
主なポイント
- ASEANは、日本のコンテンツを展開する市場であるだけでなく、文化資源、クリエイティブ人材、制作能力、技術、現地市場に関する知見を有する共創パートナーとして捉えることが重要
- ローカライゼーションは、単なる翻訳にとどまらず、現地文化、消費者行動、プラットフォーム、流通経路、コミュニティとの関係を踏まえた対応が求められる
- 成功する連携には、適切な現地パートナー、透明性、現実的な期待、継続的なコミュニケーションが不可欠
- 商品化、現地ブランドとの連携、観光分野での活用、小規模な共同制作など、実証的なパイロット事業も有効な入口
- 政府機関や支援機関には、市場情報の提供、企業の事前準備、ビジネスマッチング、制度面の環境整備を通じた支援が期待される
今後に向けて
AJCは今後も、DITP、CEA、VIPO、JETROバンコク事務所、参加企業・団体、および関係機関とのフォローアップを進めます。
今後の協力として、市場情報の共有、プロデューサーやクリエイターによるピッチング、企業向け事前準備支援、テーマ別のビジネスマッチング、小規模なパイロット事業などを検討していきます。
また、コンテンツ振興、文化交流、市場参入、事業開発において相互補完的な役割を持つ関係機関との連携強化も進めていきます。
日ASEANコンテンツ共創ネットワークへの参加
日本とASEANのコンテンツ分野における今後の連携に関心をお持ちの企業、クリエイター、支援機関、その他関係者の皆様は、以下のリンクから関心表明をご登録ください。
登録フォームでは、関心分野、求めるパートナー、今後検討したい連携内容などをご共有いただけます。いただいた情報は、AJCが今後実施するネットワーキング、ビジネスマッチング、共創事業の検討に活用します。
関心表明フォーム(Expression of Interest)
https://forms.gle/gnTGekVw8RL4i5CX6
Thailand Content Market 2026を通じて、ASEANと日本の連携は、単なるコンテンツ輸出から、より実践的で継続的なコンテンツ共創へと発展する可能性を有していることが確認されました。