日本アセアンセンターは、1月9日、東京外国語大学(TUFS)において「ASEAN-Japan New Generation Short Film Award」の2024年および2025年の入賞作品の上映会を開催しました。本イベントでは、ASEAN加盟国の若手映像作家による受賞作品を上映し、学生が作品を通じてASEANへの理解を深める機会を提供しました。参加者は約25名で、その多くはASEAN加盟国の言語や文化を専攻する学生および教員でした。
概要
上映会では、アワードの趣旨を紹介した後、受賞作品の中から選定した作品を上映し、感想共有とディスカッションを行いました。本プログラムは、ASEANの多様性への理解を深めるとともに、参加学生と同世代であるASEAN各国の若者がどのように未来を思い描いているのかを共有し、対話を促進することを目的としました。

ASEANは「地域共同体」として語られる一方で、宗教、言語、民族、歴史的背景において極めて多様な地域です。その多様性は、同じテーマであっても異なる視点から描かれた作品の中に鮮明に表れていました。
各作品の上映に際しては、広報担当官の宮内智子より、各作品の背景や見どころについて簡単な解説を行いました。上映後には、学生と教員が活発に意見を交わし、率直な感想が共有されました。
ASEAN言語および地域研究に強みを持つ東京外国語大学との連携は、ASEANの若者の視点と地域を専門的に学ぶ学生とを結びつける有意義な機会となりました。

参加者の声
2024年のテーマ「The Future I Want to See(私が見たい未来)」では、未来を高層ビルやAIなどで描くのではなく、今ある人間関係や伝統、地域社会の価値を大切にする姿勢が印象的だった。
人間の感情や家族のつながりを強く描いた作品がある一方、台詞を最小限に抑え、映像のみでメッセージを伝える作品もあり、言語の壁を越える映画の普遍的な力を実感した。
ASEAN諸国では社会変化のスピードが非常に速く、数十年、あるいは一世代のうちに大きな変化が起きていることが、若者の未来観に深みを与えていると感じた。
文化は異なっても、アイデンティティや「居場所」への問いは共通しており、強い共感を覚えた。
成果
・ASEANの多様性や社会的背景に対する理解の深化
・ASEAN地域における若者の視点への認識向上
・ASEANと日本の間に存在する共通課題や将来像についての内省の促進
・文化交流を通じた人と人とのつながりの強化
今後の展開
参加学生の反応から、映像は言語や文化の違いを越えて共感を生み出す力を持つことが改めて確認されました。また、本イベントは、若者の声を発信する場を提供するとともに、日本の若者がASEANへの理解を深めることの重要性を改めて示す機会となりました。センターでは今後も、ASEAN地域の若者の視点を伝える受賞作品の発信を継続するとともに、対話と相互理解を促進していきます。


