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タイの投資ガイド Country Profile and Investment Guide (Thailand)

18.機械の輸入規則

(1)機械に関する税及び関税の免除および減免の規定、輸入期間延長

税の免除および減免は、輸入される機械類の国産品がない場合にのみ許可される。国産のため、税の免除および減免の対象とならない機械および設備のリストは、付録3の通りである。

機械は、奨励証書発給後、30ヶ月以内に輸入しなければならないが、奨励申請書を提出する時点まで遡って延長することは可能である。この30ヶ月以内という規則は、土地代と運転資金を除く投資額が5億バーツ以上である場合には適用されない。委員会が別途定める。また、機械の輸入期間延長は奨励証書に記載された期限を1回につき1年、3回まで認められる。それに従い、操業開始も機械の最終輸入期限から6ヶ月以内へと延長される。公害汚染防止、省エネルギーのための研究・開発、補修(メンテナンス)、安全や工場警備のために必要とされる機械は、奨励期間中いつでも輸入できる(2005年1月18日付委員会告示P.1/2548による)。

機械および設備は、奨励プロジェクトの生産工程に直接使用されなくてはならない。生産工程には、製品デザイン、製造、検査および品質の管理から、製品の運送のため運輸機器に積載までとする。

機械を構成する部分および装備は、例えば、機械と合わせて売買され、取り外し分離ができないボルト(bolt)やナット(nut)、電線のようなパーツは機械と同様、免除および減免が許可される。

機械の生産能力は、奨励申請の際には詳細検査事項としない(ただし、10年を超える中古機械を除く)。設置および操業の後に、機械が奨励証書で述べられたよりも大きな生産能力を持っこととなった場合、奨励企業は、その超過分に対して税および関税を支払わなくてはならない。BOI事務局は、認可された生産能力の20%以内の超過は許可する(生産能力は奨励証書の年間生産量として記載されており、この生産量までについての法人所得税は免税となるが、超過した場合、超過した生産分の利益については法人所得税は課税されるので注意すること。機械については奨励証書に記載された生産能力を超えても20%以内であれば輸入税の減免は許可される)。

機械のスペア・パーツに関し、奨励証書に規定している最初の30ヶ月の機械設備類の輸入期間内であれば、機械と一緒に輸入するか否かをとわず、税または関税の免除および減免を許可する。

機械の輸入延長期間内には、まだ輸入していない機械のスペア・パーツのみ認める。また、代替の機械の輸入に関しては同様に奨励証書に規定している機械設備類の輸入期間内であれば、奨励証書に規定している生産能力を超えないかぎり関税の減免の許可を検討する。代替された既存の機械は輸出するか、税金を支払うこととなる。

機械の輸入期間は奨励証書発給から原則として30ヶ月となっている。BOI事務局は延長について考慮しない(OBOI告示No. Por. 3/2002)。ただし、5億バーツ以上の投資(土地代と運転資金を除く)を行う事業に対し期限延長が検討される。また機械のスペア・パーツに関しては、機械の期間延長の検討結果に合わせる。

新規の投資プロジェクトおよび古い機械を交換するプロジェクトに対して、機械輸入期間の延長緩和として、BOIは、奨励事業に使う金型、および電子製品・電子部品に使用する機械の輸入関税の減免を2009年12月31日まで認める。(告示no.11/2547(2004年))。

(2)中古機械の使用に関する規定

BOI認可事業に使用される機械は奨励証書にもある通り、最新鋭のものであることが条件となっているが、中古機械も第三者の検査機関が証明すれば、輸入税減免の恩典を受けて輸入できることになっていた。これについては、2003年1月30日に、BOI告示Por.2/2003が出され、製造から10年以上経った中古機械は原則として輸入税の減免を受けることはできないことが明確に打ち出されるとともに、完全に修理したものは条件により認められることとなった。

この告示の内容は以下の通りである。

  1. 投資奨励法第28条または第29条により輸入税の減免を受ける中古機械は製造から申請時まで10年を超えたものであってはならない。ただし、以下のものの使用年数は、その適合性から審査する。
    1.1 輸入時から1年以内の期限付きで、据付、製造のテスト、試験、建設、製造に使用されるもので、1年経過したとき送り返されるもの。ただし期限の延長は認められることもある。1.2 深海漁業、水上運輸、航空運輸に使用される中古の機械と運輸機器。ただし、関係政府機関の事前了承が必要。1.3 金型、型、その他同様のもので Mold, Die, Jig, Fixture, Pattern など。
  2. 第28条または第29条に基づく輸入税の減免特典が受けられる機械は、製造年から、投資奨励申請を行う年まで10年を超える中古機械は、完全に修復され完全に使用可能なもので、信頼できる機関から能力の証明があること。かつ、投資委員会の同意を得たものであること。
  3. 製造基地の移転のため中古機械を輸入する場合、外国から工場全部の移転か、ある製造工程全体を移転するものでなければならない。また、従来の顧客を支援するため製造基地を移転するものでなければならない。機械の使用年数については、その適合性を審査する。
  4. 機械の能力を証明する信頼できる機関とは、検査、機械の能力の試験を行うもので、国内、国外において国際的な評価を受けているものを意味する。
  5. 機械の能力証明とは、機械の能力証明について信頼に足る機関の証明書を意味する。すなわち、修復の詳細に関する証拠書類を付した修復の報告と証明でなければならない。また、機械、設備の検査を行う場合、機械の能力と機能を、検査マニュアルに従って完全に行うため、試運転をしなければならない。更に、環境への影響と安全性についても考慮し、以下の5項目の詳細を記載しなければならない。
    5.1 修復の状態または能力の残存期間の分析(Re-Conditioned Status or Residual Life Evaluation Result )5.2 製造年(Year of Manufacture )5.3 試運転の結果(Test Run Result )5.4 環境および安全性検査の報告(Emission and Safety Report )5.5 検査結果の報告と検査の日と場所(Inspection Report, Date and Place of Inspection )
    以上について、証明書は、投資奨励申請書、事業変更申請書、機械輸入期間の延長申請書の提出日から1年を超えないものであること。
  6. 事業に使用するための中古機械の輸入許可申請は、信頼に足る機関の機械状態の証明書を添付しなければならない。ただし、1.1、1.2および1.3を除く。
  7. 輸入税減免の恩典を受ける中古機械はタイ国内で製造、組み立てられているものであってはならない。 (注:タイで製造可能な機械のリストは付録3を参照)
  8. この原則は一般の審査原則であり、投資委員会は変更することもあり、または中古機械の使用年数についても種類によって特別に定めることもある。
  9. この告示で判断できないことは、投資委員会が判断する。

(3)機械の輸入税減免申請手続き

機械設備の輸入申請は基本的に、被奨励企業の奨励証書が発給されてから行うこととなっている。

BOI事務局は2001年11月1日以降に投資奨励を認可されたプロジェクトに対して、電子システム(MCTS)による機械輸入手続きを導入している。

輸入税の減免を受けるすべての機械のリストを作成し、BOI事務局より許可を受けてから、実際の輸入手続き(ロットごとの輸入)を行う。検討期間は60労働日とする。リスト作成に当ってはインベスタークラブが主催するセミナーに参加して指導を受けること(参加費有料)。

ロットごとの輸入手続きには、必要な書類、例えばインボイス写し、パッキングリスト写し、中古機械の能力証明書(もしある場合)を、機械輸入税の減免許可申請フォームとその申請を説明する文書(フォームあり)と一緒に各担当投資促進部に提出する。BOI事務局は、7労働日内に検討を完了させる。許可後BOI事務局は関税局に通知を発行し、被奨励企業はコピーをもって関税局で通関手続きを行う。

奨励証書発給前の機械設備の輸入申請に関しては、すでに投資奨励の認可が下りて、かつ認可受理の回答を出している被奨励企業のみに対して、BOI事務局は、輸入税を支払う代わりに銀行保証の使用を認める。被奨励企業は、インボイス写しやパッキングリストの写しを銀行保証使用の許可申請フォームと一緒に各担当投資促進部に提出する。BOI事務局は、3労働日内に検討を完了させる。

投資奨励申請中の場合は、銀行保証使用による通関は不可能なので、先に関税当局に輸入税を払い、投資奨励証書発給後に輸入税の還付を行うこととなる。この場合は、後の税金還付の手続きを行うために、輸入申告書に裏書をする必要がある。

被奨励会社は商社を通じて機械を輸入することになる場合は、申請書類に Importer の記入欄に商社の名前を入れて、Consignee の記入欄には被奨励会社の名前を入れる。ただし、このような手続きは関税局の普通の輸入手続きではないので、奨励企業は L/C や B/L の Amend を同時に申請を行う。(関税局の一般手続きは Importer と Consignee は同一人物であって、違う場合は必ず Amend の申請を行う。)

機械設備類の輸入に関するその他の手続き、例えば輸入期間延長の手続き、また機械のリースやハイヤーパーチェスや譲渡申請や機械の耐用年数の扱い等々について様々な手続きがあるので、BOI事務局の資料をご参照のこと。基本的には、免税してもらって輸入した機械設備は奨励を受けた事業のみに使用すること。これとは違った使用になると必ずBOI事務局の許可が必要になる。

(4)機械輸入に伴う付加価値税(VAT)

物品の輸入者は国税法により付加価値税(VAT)を関税局に納付する義務がある。付加価値税登録事業者の場合、これは仕入税となるので売上税から税額控除が行われ還付される。

BOIは VAT の免税許可の権限は有しないが、輸入税全額免税の場合も50%減税の場合もBOIの文書によりVATの納付と還付が書類上で同時に行われ、 VAT を納付する必要はない。

(5)タイで製造されている機械の輸入について

タイ国内ですでに製造されている機械は国内産を使用することが奨励されており、輸入税の減免措置を受けて輸入することはできない。

(6)輸入機械のリースについて

輸入税を減免されて輸入された機械を他者へBOIの許可なく譲渡することは許されないが、財務上、リース会社に売却してリースバック、または分割払いで(ハイヤーパーチェス)購入することは許される。その場合の条件は以下のとおりである。

  1. 売却者の署名のある機械の譲渡許可申請書をBOI事務局へ提出する。
  2. 当該機械の輸入日から数えて5年以上奨励事業に使用すること。
  3. 当該機械が輸入日から5年以内に被奨励者の特典または奨励証書が取消された場合、被奨励者は輸入税を納付しなければならない。
  4. 当該機械の輸入日から5年以内に、リース契約、分割払い契約違反で機械が差し押さえられた場合、被奨励者は差し押さえられた日に当該機械の輸入税減免の特典が取消されたとみなされ、輸入税を納付しなければならない。
  5. 当該機械が差し押さえられた場合、被奨励者または売却者は、差し押さえられた日から1ヶ月以内にBOI事務局へ報告しなければならない。