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タイの投資ガイド Country Profile and Investment Guide (Thailand)

11.奨励証書受領後の手続き(奨励証書の見本は付録1を参照)

(1)事業準備の開始

奨励証書発給を受けたら、機械のマスターリスト、原材料輸入の際にフォーミュラーの承認申請を行い、機械および原材料の輸入申請など事業の準備を開始しなければならない。

BOI事務局は奨励証書発給後の6ヶ月、12ヶ月、24ヶ月後に事業の進捗状況について、確認の文書を出すので、被奨励者は、進捗状況を文書で報告しなければならない。文書で報告しない場合、事務局が3回督促しても報告しない場合、奨励証書は取り消される(2005年1月18日付事務局告示P1/2548年による)。

また、全部の操業開始は、全部の機械の輸入完了期限(奨励証書発給後30ヶ月以内、ただし、1回につき1年、3回まで延長は認められる)6ヶ月以内に行わなければならない。

(2)土地の購入

土地法により外国人の資本持分が資本額の49%を超えているか、 外国人株主数が全株主数の半数を超えている場合、原則として土地の所有権登記はできないが、BOIの認可事業、タイ国工業団地公社(IEAT)が管理する工業団地に入居する場合は保有が可能である。タイの工業団地のほとんどはIEATの管理につき、その場合はIEATで手続きをすることとなる。

IEAT 管理以外の工業団地、団地外の土地の場合については17.の「土地所有申請のための手続き」を参照されたい。

(3)工場建設

一般的に、奨励証書発給日から30ヶ月以内に稼動を開始しなければならないので、それまでに工場建設、機械の搬入、据付、テストを行うことが必要である。

工場建設、稼動については13.「工場設立に関する手続き」を参照されたい。

工場稼動開始の許可申請手続きとしては、奨励証書に定めてある稼動開始期限(一般的には奨励証書発給日から30ヶ月以内)の15日以上前に文書によりBOI事務局へ通知し、担当官の検査を受けなければならない。BOI事務局は検査のあと正式に操業許可書を発行する(BOIの検討期間は45日間)。

(4)機械の輸入

輸入税の免税、減免を受ける機械は、プロジェクト認可後BOI事務局へ輸入を申請しなければならない。BOI事務局の機械委員会において申請された機械のリストにより輸入税減免の可否が審査される。

機械リストの作成はインベスタークラブで指導を受けることが望ましい(コンピュータ使用)。

なお、6.の「特別重要業種」の場合、7.の「中小企業振興策」の場合、8.の「技術革新、向上(STI)に対する特別奨励の場合にゾーンに関係なく機械の輸入税は全額免税になっているので、それぞれの項目を参照すること。

リストが許可されたら機械を一括または分割して輸入することになる。この場合の輸入審査は書類が揃っていればインベスタークラブで3時間以内に許可される。

許可されたら事務局から税関宛に輸入税減免の要請書が発行され、申請者はこの要請書を添付して税関で輸入手続を行うこととなる。

なお、輸入通関に当たっては、事前に関税局において輸入者(被奨励者の代表)の「署名」を登録する必要があるが、代表者が外国人の場合、外国人就労許可が必要であるので、それまでに外国人就労許可を取得する必要がある。

輸入はフル生産に到達するまで段階的に行ってもよいが、最終的には奨励証書発給日から30ヶ月以内に輸入を完了し、完了したときに輸入した機械全部のリストを添付して文書により事務局へ報告しなければならない。

なお、詳細は19.の「機械の輸入規則」を参照されたい。

(5)原材料の輸入

輸出用製品に使用される原材料は、BOI認可事業の場合奨励特典により輸入税は免除される。その期間は、第1、2ゾーンは1年、第3ゾーンは5年(いずれも延長可能)である。

BOI認可事業ではない場合、本来は税関において輸入税相当の銀行保証を差し入れて輸入通関、輸出後銀行保証は返還されるという手続きをとるのであるが、BOIでの手続きには上述の銀行保証は不要である。これは、BOIの特典の一つである。

また、現時点では、免税期間の1年または5年は、申請すれば延長が可能となっている。

詳細は20.の「原材料あるいは必要資材の輸入手続」を参照されたい。

輸出用製品の原材料輸入税については概略以下のようになっている。

  1. 製品ごとに一つの製品を製造するために必要な材料、部品の量(ロスを見込む)を一覧表にする。
  2. この一覧表はフォーミュラと呼んでいる。フォーミュラには年間生産見込み量から見て6ヶ月分の必要材料、部品の量が計算される(これをマックスストックと称している)。
  3. このフォーミュラをBOIと打合せて許可を取り付ける。
  4. BOIはフォーミュラによりマックスストックを超えない範囲で、最大必要量の材料、部品について輸入ロットごとに輸入税免税の文書を作成、事業者はこのBOIの文書に基づき、税関で輸入税を支払うことなく輸入通関をする。
  5. 材料、部品が加工されて製品となり、製品が輸出されたら、輸出証明書(通常ブルーコーナーと読んでいる)をBOIへ提出。
  6. 輸出された製品の量により、消費された材料、部品の量が判明し、その分を差し引けば(カットストックと称している)、材料、部品の在庫量も判明する。
  7. BOIは在庫が少なくなれば、追加の材料、部品について無税輸入の許可を行う。
    注意点
    イ.国内販売用の製品もある場合、輸出用と国内用は、インボイスを分割して輸入し、工場内でも保管場所を分けておいたほうが管理し易い。ロ.商社を経由して輸入することは可能であるが、受取人(Consignee)はあくまでも被奨励者であることが要求される。