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マレーシアの投資ガイド Country Profile and Investment Guide (Malaysia)

第7章 知的所有権の保護

1. 知的所有権の保護

マレーシアにおける知的所有権の保護は、特許、商標、工業デザイン、著作権、地名の表示、半導体集積回路のレイアウト・デザインなどを対象としています。マレーシアは、世界知的所有権機関(WIPO)のメンバーで、上記の知的所有権を管理するパリ協定とベルン協定に調印しています。

さらにマレーシアは、世界貿易機関(WTO)の賛助により合意された貿易関連知的所有権協定(TRIPS)にも調印しています。従って、マレーシアの知的所有権法は、世界基準に合致し、国内外の投資家の知的所有権に対して十分な保護を提供しています。

1.1 特許

1983年特許法と1986年特許規則が、マレーシアの特許保護を規制しています。申請者がマレーシア定住者か居住者の場合は、直接特許を申請することができます。外国人による申請の場合は、申請者の代理となるマレーシアにある登録された特許申請代理事務所を通さければなりません。

他国での場合と同様に、マレーシアにおいても新規で創意に富み、工業利用が可能であれば、発明も特許対象としています。貿易関連知的所有権協定(TRIPS)に基づいて、特許法は、申請出願日から20年間の保護期間を設定しています。また同法律により、実用新案に対しては、申請出願日から最初の10年間の保護期間が与えられ、利用状況によりさらに5年間づつ2回延長することが可能です。特許所有者には、特許を受けた発明を利用したり、特許権を供与あるいは譲渡したり、使用ライセンス契約を締結する権利があります。

貿易関連知的所有権協定(TRIPS)に基づいて、強制実施権により、同法律は、他の国の市場に既存する特許製品の輸入(並行輸入)を認可しています。マレーシア政府は、社会秩序や道徳に反する特許の商業的利用を禁止することができます。同法律は改正され、特許協力条約(PCT)の条項が含まれ、強制実施権による輸入を認可しています。

1.2 商標

商標保護は、1976年商標法と1997年商標規則に基づき定められています。

この法律は、マレーシアにおける登録された商標権やサービス商標権に対して十分な保護を提供しています。商標が登録されると、商標の所有者か承認されたユーザーのみがその商標を使用でき、その他の個人や会社は使用することはできません。違反者に対しては侵害訴訟をおこすことができます。商標の保護期間は10年で、その後は10年ごとの更新が可能です。これら商標権やサ−ビス商標権の所有者には、売買や譲渡する権利、使用の許可を与える権利があります。

貿易関連知的所有権協定(TRIPS)に基づいて、マレーシアは、権利を持っていない者によるすでに一般に周知された商標の登録を禁止し、また偽ブランド品のマレーシアへの輸入を禁止する規定を定めています。

特許と同様に、マレーシア国内申請者は、直接申請書を提出できますが、外国人申請者は代理商標事務所を通して提出しなければなりません。

1.3 工業デザイン

マレーシアにおける工業デザインの保護は、1996年工業デザイン法と1999年工業デザイン規定に基づき定められています。この法律により登録された工業デザインは個人の財産とみなされ、使用権の供与や権利の譲渡が可能となっています。

登録されるためには、工業デザインは新規のものであり、単なる機能上の構造様式や設計は対象になりません。さらに、対象となるデザインは、他の必須部分を構成する物品の外観に依存するデザインであってはなりません。

マレーシア国内申請者による登録申請は、個人として、または認可工業デザイン代理事務所を通して提出することができます。しかし、外国人申請者の場合は、認可工業デザイン代理事務所を通して提出しなければなりません。登録された工業デザインの最初の保護期間は5年で、個々のデザインに対して5年間の更新が2回可能となり、合計保護期間は15年間となります。

1.4 著作権

1987年著作権法は、著作権の対象となる作品に対する包括的な保護を提供しています。同法律は、著作権の対象となる作品(コンピュータ・ソフトウェアを含む)の内容、保護の範囲、保護の方法を規定しています。作品の著作権の登録制度は特にありません。

文学、音楽、芸術的作品の著作権保護の期間は、作者の生存期間と死後50年間です。音響録音、放送、映画などの著作権保護期間は、最初に発行または制作された時から50年間です。

さらにこの法律は、演劇における諸権利に対しても、初めて上演された年の翌暦年から50年間の保護を提供しています。

同法律の特徴は、法律の強制執行権が含まれて規定されていることです。国内取引消費者行政省内に法執行のための特別チームが編成され、著作権侵害の疑いのある建物に立ち入り、著作権を侵害している製品や発明を捜索し、没収する権限が与えられています。さらに、この特別チームには、逮捕状無しで容疑者を拘束する権限が与えられています。

1.5 半導体集積回路のレイアウト・デザイン

2000年半導体集積回路レイアウト・デザイン法は、当該デザインの創造性や、創造者自身による自由な発想に基づく設計であることを条件に集積回路レイアウト・デザインに保護を与えています。集積回路のレイアウト・デザインの登録制度は特にありません。

保護期間は、商業利用開始日から10年で、商業利用されない場合は考案日から15年間です。また、同法律で認められている権利が侵害された場合、所有者が訴訟を起こすことも認められています。また、譲渡、許可、遺言書、法の執行によって、部分的またはすべての権利を移転することもできます。

同法律は、TRIPS合意に基づいて実施され、マレーシアにおける電子産業分野への投資家に保証を提供し、マレーシアにおける技術的成長を促しています。

1.6 地名の表示

2000年地名表示法は、生産された特定の地名がつけられた物品の登録を保護しています。この保護は、ワインや蒸留酒、自然食品や農産物、工芸品などの物品や産業に適用されます。社会的秩序やモラルに反した地名表示は、この法律によって保護はされません。地名表示の侵害に関連した訴訟、刑罰、改善措置は、商標の場合と同様です。

知的所有権保護に関する詳細情報は、マレーシア知的所有権公社(「連絡先住所-関連団体」欄参照)にお問い合わせいただくか、http://www.myipogov.myをご参照ください。