雨期・乾期

ASEAN地域には4月から10月頃にかけて南西から吹くモンスーン(季節風)と、10月から3月頃にかけて北東から吹くモンスーンがあります。これらのモンスーンは海を通って湿った空気を運び、内陸に雨をもたらします。各地の雨期は、これらモンスーンの影響をどの程度受けるかによって変わってきます。
また、7月~9月にはフィリピン東方の海上、7月~11月にはベトナム東方の海上でそれぞれ台風が発達し、フィリピン、ベトナムに影響を与えることがあります。

4月~10月頃

4月~10月頃:
南西モンスーンがインド洋とシャム湾をわたるためミャンマー、タイ(内陸とマレー半島西側)、ラオス、カンボジア、ベトナム南部はこの時期に雨が多い。
10月~3月頃

10月~3月頃:
インドネシア、ボルネオ島(東マレーシア、ブルネイ)、マレー半島東側、シンガポール、フィリピンの東側、ベトナムのフエ以北などではこの時期に雨が多い。

国別のポイント

ブルネイ

年間通じて気温は安定していて平均27℃くらい。11月~3月は雨が多く、昼も雨が降ることが多い。その他の時期も夕方から朝にかけてスコールがある日があるが、スコールの後はたいてい青空が広がる。山地では特に雨が多い。

カンボジア

雨期といわれている5~10月は30分程度の激しいスコールが朝方や夕方に降ることが多い。乾期は11~4月までで、特に12月~2月頃は雨が少ないうえに気温も比較的低いので過ごしやすい。4~5月は暑さが厳しく移動するのにつらいともいわれる。

インドネシア

ジャワ島、バリ島

雨期は11~3月頃、乾期が4~10月頃。雨期は午後にスコールが30分ほど降ってさっとやむのが一般的だったが、近年では世界的な異常気象の影響もあるのか、梅雨のようなしとしと雨が続くことも多くなったという声も多い。高地では1年を通し、朝夕は冷える。

スマトラ島

年間を通して雨量が多い。通常乾期は5~9月で、最も雨の確率が少ないのは6~7月あたり。雨は12~3月に特に多い。海岸部では最高気温が30℃を超える事も多いが、高地では朝夕や日中でも日差しのないがないところではかなり涼しいため、高地を訪問する場合には防寒の用意も必要。

ロンボク島

雨期は10~4月で乾期は5~9月だが、ほかの地域に比べて比較的降雨量は少ない。一番雨が多いのは1~4月で、2月は強風が吹くこともある。高地では夜はかなり冷え込む。

ヌサ・トゥンガラ諸島(ロンボク島からティモール島までの一帯)の島々

11~4月の雨期には道路事情が悪くなるため、乾期のほうが旅行に適する。フローレス島西部など標高が高いところでは朝晩は冷え込むので、防寒具の準備が必要。

カリマンタン

年中雨が多く、年間を通して気温の差が少ない。7~9月が乾期、10~3月が雨期。乾期のほうが観光には適しているが、乾期であっても雨が降ることもある。

スラウェシ島

11~2月頃に比較的降雨が多い。ダイビングには乾期といわれる4~10月のほうが適しているが、雨期でも数日待つと海の状態がいい日にあたることもある。タナ・トラジャなどの山岳高原地帯では年間を通して天候が不安定で、1日のうちでも気温が大きく変化するので雨具や防寒の準備があるとよい。タナ・トラジャでは全体に雨量が少ない6~8月に葬式などのイベントが集中して開催される。

ラオス

雨期は6~10月、乾期は11~2月。3~5月は暑期といわれ日中の最高気温が30℃を超える日が続く。乾期には朝晩の寒暖差が大きいため上着の用意があるとよい。ルアンパバーン、シェンクアンなど北部の山岳地帯は寒暖の差が1年を通して大きく、暑期でも夜から明け方まではかなり冷える。

マレーシア

東マレーシア(ボルネオ島部分)、マレー半島東側、マレー半島西側でそれぞれ雨期の時期が違う。

東マレーシアとマレー半島

北東モンスーンの影響でそれぞれ11~2月と10~1月が雨期。この時期はエアコンなしでも涼しく、半島東側では肌寒いくらい。

マレー半島西側

6~9月に比較的雨が多い。

ミャンマー

雨期は6~10月、乾期は11~3月、4~5月が暑期。

フィリピン

島国であり、大きい島の中央に3000m近い山があることから、場所によって様々な気候が見られる。東側には11~1月にかけて雨量が多くなる地域、中央には1~3月に乾季になる地域、西側には5~10月に雨季になる地域、また年間を通してかなり雨量のある地域など。

東海岸側、ミンダナオ島南部

1年中雨が多く、はっきりとした乾季がないか、まったく見られない。

マニラなど西海岸側

はっきりと雨期と乾期に分かれる。マニラでは5~10月が雨期。

ボラカイ

雨期は6~10月頃。

セブ

はっきりした雨期はない。

ダバオ

年間を通じて比較的降雨量が多いが台風やまとまった雨はまれ。

エルニド、パマリカン(アマンプロ)

5~10月が雨期。

シンガポール

年中高温多湿。10~3月は雨が多く、気温も少し下がる。4~9月の乾期は雨が少なく空気も乾燥している。特に6月~8月にかけては日差しが強い。乾期であってもスコール(短時間にざっと雨が降ったあとカラッとあがる)は頻繁にある。

タイ

概ね7~11月が雨期、11~2月が乾期、3~6月が暑期。一般的に8~9月が最も雨量が多く、10月には洪水が起こることもある。半島を南に行くにしたがって雨の降る時期が長く、乾期が短くなり、南部では暑期はない。

チェンマイから北

乾期は6ヶ月間(11月中旬~5月)

中央部と北東部のほとんどの場所

乾期は5ヶ月間(12~5月)

半島北部

乾期は3ヶ月間(2~5月)

スラータニ南部

乾期は2ヶ月(3月~4月だけ)

ベトナム

国土が南北に細長いため、地域によって気候は大きく異なる。

南部(ニャチャン以南、ホーチミン市を含む)

雨期は5~11月(特に6~8月に雨が多い)、乾期が12~4月で、4~5月がとくに暑くて湿度も高い。

メコンデルタ

カントー以南は雨期は必ずといってよいほど水害が起こるので観光は乾期のほうがよい。ミトーなどメコンデルタ北部は水害は稀なので年間いつでも観光できる(むしろ乾期は水が極端に減り中洲を小舟で探検できないことがある)。気候はホーチミン市と似ているが、若干雨量が多い。

中部

雨期は9~1月で、8~9月は台風がくることがある。9月~11月は洪水が起こることもあるので、この時期に中部を訪問する際には現地の天候を再確認しておくとよい。ニャチャンの乾期は1月後半~10月まで、ダラットの乾期は12~3月くらいまでしか続かない。ダナンのベストシーズンは3~5月(とくにマリンスポーツ)で海産物の収穫もよい時期、とれたての新鮮魚介類が最もおいしく食べられる。ダナンの12~2月は浜から吹く風が強く冷たいため旅行には不向き。ホイアンの気候もダナンにほぼ同じ。ホイアンは歩くことが観光の中心となるので雨の降りにくい3~5月がおすすめ。

北部(フエ以北、ハノイを含む)

雨期は5~9月。ハノイは6~7月は特に暑い。12~2月は「冬」と呼ばれ厚手の上着が必要になることも珍しくない(日本の晩秋のイメージで服装準備するとよい)。2月は「春」で新緑が美しい。フエは雨の都ともいわれ、12~2月には冷たい雨が降り続くことがある。フエのベストシーズンは9月。

GoToTopPage