第9章 土地・不動産に関する制限

ラオス国憲法(2003)第17条「所有権・相続権の保障」(旧憲法第15条)では「国家は、組織及び個人の所有に関する権利(占有権、使用権、受益権及び処分権)、並びに財産相続権を保護する。土地に関しては国民全体の所有であり、国家は、法律に従い、使用権、譲渡権及び相続権を保障する」とし、ラオスの土地は国家のものであり、個人所有は認められていない。

2003年10月21日に改訂された「ラオス土地法」(No.02/NA) 第2節「土地の賃借または免許権取得に関わる居住者・無国籍者・外国人の権利」、第64条「居住者・無国籍者・外国人による土地の賃借または免許権取得」において「ラオス人民民主共和国内で居住、投資、あるいは法に則った活動を行う居住者・無国籍者・外国人あるいはその団体も、政府から土地を賃借あるいは免許権を取得することができる」。

しかし土地法(2003)第65条「土地の賃借または免許権取得の期限の設定」において、貸借期間について制限事項が規定されている。同条では、「居住者や無国籍者あるいはその団体が政府から土地の賃借または免許権を取得する期限は、30年を超えない範囲で、活動の方式・規模・条件に準じて設定され、政府の承認に基づいて延長が可能である。

居住者や無国籍者あるいはその団体がラオス国民から開発済み土地を賃借する期限は、20年を超えない範囲で設定され、当該土地を所轄する県あるいは特別市の役所の承認の下に契約者双方の合意に基づいた延長が可能である。

ラオス人民民主共和国内での投資を行う外国人が政府から土地の賃借あるいは免許権を取得する期限は、50年を超えない範囲で、活動やプロジェクトの方式・規模・条件に準じて設定され、政府の合意に基づいて延長が可能である。

ラオス人民民主共和国内での投資を行う外国人がラオス国民から土地を賃借する期限は、30年を超えない範囲で、活動やプロジェクトの方式・規模・条件に準じて設定され、県や特別市の役所の申請によって国立土地管理機構の承認が得られれば、契約者双方の合意に基づいて延長が可能である。

経済特定区域および経済特別区域では、土地の賃借や免許権取得は75年を超えない範囲で設定され、国民議会の承認に基づいて延長が可能である。

1万ヘクタール以上の土地を対象とする賃借や免許権の取得については、国民議会の承認が必要である。

その土地賃借や免許権取得の期限の設定に関しては、活動の方式・規模・条件に準じる。

ラオス人民民主共和国内の土地の使用を必要とする大使館や国際機関については、ラオス人民主共和国政府と関係する国の政府との合意に従って、99年を超えない範囲で賃借・交換・譲与をすることが出来る」。

土地法(2003)第66条「居住者、無国籍者、外国人あるいはその団体が土地の賃借または免許権取得によって利益を得る権利」第1項において「当該者が所有権を有する、土地の賃借あるいは免許権取得に関連する資産を売却すること、ただし政府がその資産を購入する優先権を有する」とあり、売却先に制限が設けられている。

公益に資するという理由で立ち退きを強いられるケースが発生した場合、土地法(2003)第70条「甘受すべき実情による損失の補償」において「生活道路や水路などを設けるためには甘受すべき実情であると認められたことによって、個人あるいは団体が土地の利用権を得た場合においても、それが個人あるいは公共の植栽や構造物に対して損失を与える場合には、当該の個人あるいは団体は前述の損失に対して相応の補償をしなければならない」。

農業用地

土地法(2003)第17条(新) 農業用地使用権の制限「政府は、以下に示す面積に応じて、個人あるいは団体に対して、目的・土地再分配計画に則り、長期的かつ効果的な農業用地の使用を認める」。「農作物栽培団体に対する農業用地面積の承認については、その団体の実行能力に応じて行われる」。

森林

今後外国企業による植林プロジェクトが進むと予想されるため、森林に関する制限をみていく必要がある。
土地法(2003)第21条(新) 森林地使用権の制限「政府は、荒廃したあるいは劣化した森林を擁する森林地を、個人や家族が、家族内労働力1人に対して3ヘクタールを超えない範囲で、目的に応じて長期に渡り効果的に利用することを認める。それ以上の面積を必要とするものについても、賃借あるいは免許権取得を政府に対して申請する権利を有する」。

土地法(2003)第22条(新) 森林地使用権の譲渡「郡あるいは市街地域の役場は、村落の委員会と連携して、その所轄の地域内における森林地利用権の個人および団体への譲渡に関する審議と承認を、土地保証書の発行をもって行う。
本土地保証書は、3年間の期限付きで、この期限内で目的・規則に応じた土地の利用が為され、争議や還収が発生せず、あるいは争議が発生してもこれが解決された場合においては、県あるいは特別市の土地管理機構に対して、長期的な利用権を示す土地権利書の発行を申請する権利がある。

水地域

土地法(2003)第26条(新) 水地域の使用「当該の水地域の所在する村落の委員会は、適切な保全と使用のために個人あるいは団体に同地域を譲渡するための検討と、郡あるいは市街地域の役場への申請を行う。
水地域が個人あるいは団体が利用権を持つ地域内で形成された場合において、水・水資源管理局あるいは科学・技術・環境局がその土地使用が水地域に悪影響を与えないことを実証すれば、以降はその地域は当該の個人あるいは団体の使用権の及ぶところとなる」

工業用地

土地法(2003)第28条 工業用地の管理「工業ハンディクラフト省は、工業用地の管理、環境保全に配慮しつつ上記土地の管理・保全・開発・使用管理に関わる諸規則設定の検討を行い、協議・承認を得るために政府にこれを諮る。
送電線敷設帯、燃料・ガスのパイプライン用地、水道管用地の管理については、交通運輸建設局やその他関係機関との調整を図ることとする」。

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