9. 会社設立および投資申請手続き

(1) 外国投資許可証の署名権者、登録資本額および対象分野による分類

外国投資の申請は、中央レベルもしくは地方レベルの投資奨励管理委員会(CPMI)で行われると考えてよいが、登録資本額により以下のように署名権者が異なる。登録資本額が1件2,000万ドル以上のような高額投資案件の場合、中央レベルの投資奨励管理委員会(CPMI)へいったん申請書を提出したのち、次節で詳述するように認可の是非は閣僚会議(改正ラオス外国投資奨励法施行細則[2005]第52条)に委ねられる。第I種外国投資許可分野への投資は、500万ドル以上2,000万ドル未満の場合、中央レベルの投資奨励管理委員会(CPMI)が管轄する。500万ドル未満の投資は地方レベルの投資奨励管理委員会(CPMI)が担当(改正ラオス外国投資奨励法施行細則[2005]第52条)する。第II種条件付き外国投資許可分野および第III種:免許権を必要とする外国投資分野については、2,000万ドル未満の場合中央レベルの投資奨励管理委員会(CPMI)が担当し、地方レベルの投資奨励管理委員会(CPMI)には投資許可を与える権限はない(改正ラオス外国投資奨励法施行細則[2005]第52条および第53条)。

図表 44 外国投資許可証の署名権者、登録資本額および対象分野による分類

(単位:万米ドル)

  投資許可証 署名権者 登録資本額(χ)
第I種 第II種 第III種
1 閣僚会議 首相 χ≧2,000
2 中央レベル
(1)投資奨励管理委員会(CPMI)委員長
(2)投資奨励管理委員会(CPMI)副委員長
2,000>χ≧1,000
1,000>χ
3 地方レベル
(1)首都ヴィエンチャン、サワンナケット県、チャンパサック県、ルアンパバン県の投資奨励管理委員会(CPMI)委員長
(2)その他の県投資奨励管理委員会(CPMI)委員長
500>χ
300>χ
権限なし 権限なし

(注) 第I種:外国投資許可分野 第II種:条件付き外国投資許可分野 第III種:免許権を必要とする外国投資分野

(出所)改正ラオス外国投資奨励法施行細則(2005)第50条、第51条、第52条、第53条より筆者作成。

(2) 投資申請手続き

(1)第I種外国投資許可分野の申請手続き方法

改正ラオス外国投資奨励法施行細則(2005)第40条では第I種外国投資許可分野に記された活動分野の投資申請手続きを以下のように定めている。

第40.1項 投資奨励管理委員会(CPMI)は、完成した投資許可申請書を受領したのち、2公用日以内で中央政府ならびに地方政府の当該関係機関に審査のためにこれを送付し、当該機関の指導部にその方針を仰ぐ。

第40.2項 中央政府ならびに地方政府の当該関係機関は、投資奨励管理委員会(CPMI)から投資許可申請書を受領した日から10公用日以内に書面にて投資奨励管理委員会(CPMI)に検討結果を回答する。期限内に回答がなされないとき、当該関係機関が投資申請を認可したと見なされる。

第40.3項 次に投資奨励管理委員会(CPMI)は、同委員会委員長もしくは副委員長を議長とし、当該機関の出席を得た会合を毎週開催し、ここに投資許可申請書を提出し、15公用日以内に認可の是非を回答する。

登録資本が2,000万ドルを超える第I種の投資活動に関し、中央レベルの投資奨励管理委員会(CPMI)は投資許可申請書を閣僚会議に提出し、投資許可申請書を受領してから45日以内に認可の是非を回答する。

図表 45 第II種外国投資許可分野の申請手続きフローチャート
(首相政令第301/PM号「ラオス外国投資奨励法施行細則」第23条)
第II種外国投資許可分野の申請手続きフローチャート(首相政令第301/PM号「ラオス外国投資奨励法施行細則」第23条)
(出所)筆者作成

(2)第II種条件付き外国投資許可分野の手続き方法

第41.1項 投資奨励管理委員会(CPMI)は、完成した投資許可申請書を受領したのち、2公用日以内で中央政府ならびに地方政府の当該関係機関に審査のためにこれを送付し、当該機関の長の方針を仰ぐ。

第41.2項 中央政府ならびに地方政府の当該関係機関は、投資奨励管理委員会(CPMI)から投資許可申請書を受領した日から10公用日以内に書面にて投資奨励管理委員会(CPMI)に検討結果を回答する。期限内に回答がなされないとき、当該関係機関が投資申請を認可したと見なされる。

第41.3項 次に投資奨励管理委員会(CPMI)は、同委員会委員長もしくは副委員長を議長とし、当該機関の出席を得た会合を毎週開催し、ここに投資許可申請書を提出し、25公用日以内に認可の是非を回答する。

登録資本が2,000万ドルを超える第II種の投資活動に関し、中央レベルの投資奨励管理委員会(CPMI)は、投資許可申請書を閣僚会議に提出し、投資許可申請書を受領してから45日以内に認可の是非を回答する。

図表 46 第II種条件付き外国投資許可分野の手続き方法フローチャート
(首相政令第301/PM号「ラオス外国投資奨励法施行細則」第24条)
第II種条件付き外国投資許可分野の手続き方法フローチャート(首相政令第301/PM号「ラオス外国投資奨励法施行細則」第24条)
(出所)筆者作成

(3)第III種外国投資分野(免許権を必要とする)の手続き方法

第41.1項 投資奨励管理委員会(CPMI)は、完成した投資許可申請書を受領したのち、2公用日以内で中央政府ならびに地方政府の当該関係機関に審査のためにこれを送付し、指導部に方針を仰ぐ。

第42.2項 中央政府ならびに地方政府の当該関係機関は、投資奨励管理委員会(CPMI)から投資許可申請書を受領した日から15公用日以内に書面にて投資奨励管理委員会(CPMI)に検討結果を回答する。期限内に回答がなされないとき、当該関係機関が投資申請を認可したと見なされる。

第42.3項 投資奨励管理委員会(CPMI)は、同委員会が毎週開催する会合へ、投資許可申請書を提出し、続いて首相・副首相会議もしくは閣僚会議1に対し、投資許可申請書を閣僚会議に提出し、投資許可申請書を受領してから45日以内に交渉開始の認可の是非を回答する。

第42.4項 了解覚書(Memorandum of Understanding)ならびに他の協定の締結に進むように認められた場合、この許可通知を受けてから5公用日以内に、投資奨励管理委員会(CPMI)は、了解覚書もしくは同様の協定を締結するための交渉をもつべく外国投資家を召喚する。

第42.5項 外国投資家は、投資奨励管理委員会(CPMI)が外国投資家に召喚状を送付した日から15公用日以内に投資奨励管理委員会(CPMI)との交渉日程を投資奨励管理委員会(CPMI)に通知しなければならない。投資奨励管理委員会(CPMI)は、以下の場合、外国投資家が投資の権利を放棄したかあるいは他の投資家に譲渡したと見なす。

  1. 外国投資家が、15公用日以内に召喚状に回答しないとき。
  2. 外国投資家が、60公用日以内に政府との交渉を始めないとき

第42.6項 投資奨励管理委員会(CPMI)は、了解覚書や鉱物資源の探査および調査に関する協定書、免許権協定書、事業活動の展開に関する協定書の締結に向けた交渉をもったのち、その結果を政府指導部2に報告し確認をとり、了解覚書や他の協定に調印するための委任権を以下のように受ける。

投資奨励管理委員会(CPMI)の委員長の署名が必要な協定書。

  1. 了解覚書
  2. 鉱物資源の探査および調査に関する協定書

首相の署名が必要な協定書。

  1. 一般免許権協定書
  2. 鉱物資源の採取に関する協定書
  3. 電源開発プロジェクト協定書、電力売買協定書、プロジェクト免許権協定書

1首相・副首相会議は月1回開催される。閣僚会議もまた月1回開催される。
2政府指導部とは、閣僚会議や政治局を意味する。

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