2. 外資関連法

1986年にチンタナカーン・マイ(新思考)政策が打ち出された2年後の1988年に、ラオス初となる外国投資奨励管理法が制定された。ラオスにおける外国投資関連法の制定の流れを、以下に示す。

図表 35 ラオス外国投資関連法の制定状況

法名
1988年 外国投資奨励管理法
1994年 外国投資奨励管理法(改正)
2001年 首相政令第46号『ラオス外国投資奨励管理法施行細則』
2002年 サワン・セノ経済特別区
2002年 ルアンナター県ボーテン国境貿易区に関する首相令
2004年10月22日 改正外国投資奨励法
2005年10月12日 首相政令第31/PM号『改正外国投資奨励法施行細則』

(出所)筆者作成。

1994年の外国投資奨励管理法は、31条の大まかな規定の集まりに過ぎず、当初、関連法や規定等をケースごとに適用する形で運営された。これは、多くの問題を引き起こす要因となった。例えば、外国投資奨励管理法に最低収入税の言及がないにも関わらず、運営ではラオスで活動しているすべての企業に対し、税法の最低収入税の規定(税法第52条[1995])が適用される。また原料の1%輸入関税率での輸入(外国投資奨励管理法第17条[1994])の適用においても、仮にラオス投資奨励局(IPD)がその適用を認めたとしても、税法ならびに関税法を根拠に、租税局や商務省及びその執行機関である関税局の強い意向で、税率のより高い税法の規定の適用が頻繁に見られた。

1994年に制定された本法の細則である「外国投資奨励管理法の施行に関する首相令」が公布されたのは、7年後の2001年だった。しかし、その後もそれまで行われてきた関連法令の適用から、この細則への移行がスムーズに行われなかった。

2004年10月に国内外の投資を区別しないことを原則とする「改正国内投資奨励法」及び「改正外国投資奨励法」が制定された。改正外国投資奨励法では、優遇処置を受ける条件が大幅に改正され細かく規定されている。

また、経済活動の特別区として、2002年にサワン・セノ経済特別区、ルアンナター県ボーテン国境貿易区に関する首相令が制定された。

しかし、実際の外国投資の運営では、上で述べたとおり関連法令が諸省庁と投資家との間で行なわれる交渉(すなわちケース・バイ・ケースの対話)で適用されている。加えて、実際に手続きを開始して初めてその存在が明らかとなるような下級または地方行政組織の法規が多数存在することにも留意する必要がある。

2005年10月12日に制定された首相政令第31/PM号『改正外国投資奨励法施行細則』の適用がこうした問題点を全て克服できるとは思えないが、ラオスにおける投資環境の大きな進展であることには間違いない。

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