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第1章 産業および投資分野の特別優遇措置

訓練特別優遇制度

技術開発基金(Skills Development Fund; SDF)

技術開発基金は、労働者の技術向上を目指して、1979年10月に導入されました。この制度は、多数の制度を通じて雇用主に金銭的な特別優遇措置を提供して、その目的を果たすものです。これら特別措置で提供される資金は、雇用主ならびに月給1500シンガポールドルあるいはそれ以下の労働者が負担する技術開発課徴金(Skills Development Levy)を源泉に調達されます。現在の課徴金率は、1%です。

SDFに基づく主要制度

SDFに基づく主な制度は、以下の通りです:

  • 訓練支援制度(TAS)
  • 総合企業訓練計画(TCTP)制度
  • 技能証明計画(SCP)制度
  • 訓練資金援助制度(TVS)
  • 訓練休暇制度(TLS)
  • IT訓練支援制度(ITAS)
  • 中小企業管理者制度(SMS)

訓練支援制度(Training Assistance Scheme)

これは、SDF傘下の制度です。この制度に基づいて、労働者の技能向上のためのあらゆる種類のプログラムについて、サポートの提供が検討されます。当制度の対象外となるプログラムは、就職誘致/オリエンテーション・プログラム、評価プログラムおよび企業の作業手順/事業方針ついて特定されるプログラムなどです。労働者とは、「A」レベルまたはそれ以下のレベルと認定される人物、および/または月収が1500シンガポールドルおよびそれ以下の人物と定義されます。

シンガポールにて法人化された事業団体は全て、自社の従業員の訓練コストを負担する上で支援を受けるための申請適格とみなされます。訓練を受ける人物は、シンガポール国民またはシンガポール永住権取得者のいずれかで、あるいは有効期間3年の労働許可書/Q2許可書の保持者でなければなりません。

この制度の資金調達メカニズムは、以下の通りです:

  1. 訓練の実施者が、対象となる企業の社内インストラクターであれ、第三者である訓練プロバイダーであれ、訓練を受ける人物一人に付き、一時間当たり一律 2.50シンガポールドルの手数料が発生します。これには、認可は受けていないが、一定のスケジュールに基づいて行われる職場内訓練(OJT)が含まれます。
  2. 国家資格/業界認定資格を取得するための外部訓練の受講手数料の90%を負担します。ただし、訓練を受ける人物一人に付き、一時間当たり10シンガポールドルを上限とします(受講手数料は、企業から、外部コンサルタント、訓練機関など第三者である訓練プロバイダーに支払われる手数料)。国家資格/業界認定資格を取得するための職場内訓練の場合は、訓練を受ける人物一人に付き、一時間当たり6シンガポールドルの特別支援金が支給されます。この支給金額は、 2002年10月31日まで有効です。
  3. 重要なハイテク/パイオニア分野での外部訓練受講料のうち、最大80%までが支給されます。企業の社内インストラクターによって行われる社内訓練の場合は、訓練を受ける人物一人に付き、一時間当たり8シンガポールドルの特別支援金が支給されます。重要なハイテク/パイオニア分野での訓練とは、未開発セクターにおける政府の産業開発計画および/または訓練に基づいて、戦略的な産業および技術の発展を支援する上で必要不可欠と判断される訓練を意味します。
  4. アジア圏内で実施される海外訓練制度の場合は、訓練を受ける人物一人に付き、一日当たり一律80シンガポールドル、アジア圏外で実施される海外訓練制度の場合は、同じく一日当たり一律120シンガポールドルが支給されます。ただし、訓練期間は、最長で6週間、あるいは42日を限度とします。

総合企業訓練計画(Total Company Training Plan)

総合企業訓練計画(TCTP)は、企業が12ヶ月間に実施することを意図する訓練活動に関する提案です。その目的は、企業が、あらゆる職級の社員を対象とする総合的かつ一定のシステムに則した訓練方法を採用することを奨励することにあります。企業の事業目的を果たすために従業員が習得する必要がある技能を慎重に分析した結果を基準として策定されています。加えて、企業は、訓練実施の成果を評価する適切なシステムを整備しなければなりません。

一般社員の訓練は、TCTPの重要かつ中核となる項目です。労働者訓練に関する重点を維持するために、企業は、訓練場所の最低50%が労働者に対して割り当てられることを条件に、TCTPの対象となる労働者に、その労働者の社内における実際の職場にふさわしい場所を割り当てなければなりません。

TCTPのための資金調達は、二段階に分かれています:

  • 訓練方法、すなわち、幅広い基盤を持つ技能、資格認定可能な技能、あるいは重要なハイテクおよびパイオニア分野の技能の訓練方法に応じて、一般的な資金調達に関するガイドラインを基準に、支援が提供されます。
  • 以下の二つの条件を満たす場合は、総支払い金額の10%に相当する追加支援が提供されます:
    1. 認可を受けた訓練場所の総合使用率が最低70%。使用される場所での労働者の職場は、実際の企業内の当該労働者の職場に適していなければならない。使用されている場所の最低50%が労働者に割り当てられることを条件とする。
    2. 計画の実施状況および詳しく改善点を説明した訓練実施効果に関する報告書を提出する。

2001年4月1日から、後任人材開発期間に対して更なる優遇措置を提供するために、新しい人材開発特別優遇措置プラス(PD i-Plus)と称する訓練制度が導入されました。このPD i-Plus制度に基づいて、人材開発機関には、自動的に、TCTPの終了時に、支払われた総支援金の10%に相当する追加支援金が支給されます。

技能資格取得計画制度(Skills Certification Plan)

技能資格取得計画制度は、企業の労働者の少なくとも3分の1に相当する人材に対して、3年間に渡って資格証明可能な技術の訓練を提供するための提案です。この計画は、社員の職務適任性および雇用可能性を強化するために、資格証明可能な技能を社員に習得させる上で、企業が組織的な方法を採用するよう促すことを目的としています。この計画は、企業の長期的な事業目標を達成するための、従業員を開発するニーズの分析結果を基準に、策定されるべきです。

この制度に基づいて、訓練コースが第三者であるプロバイダーによって実施される場合、あるいは社内の人材を活用して社内で実施される場合のそれぞれの状況に応じて、訓練を受ける人物一人に付き、正当なコスト全額を上限に、あるいは一時間当たり8シンガポールドルの追加金が供給されます。資金の支払いは、年一回の頻度で行われ、柔軟に細かい点を調整し、変更が加えられます。

訓練資金援助制度(Training Voucher Scheme)

訓練資金援助制度は、従業員がSDFに基づく支援を受けるためのさらなる便宜を図り、企業、特に中小企業が、従業員の訓練に資金を投じる際に発生するキャッシュフローに関する負担を低減するための施策です。自社の従業員に認定訓練コースを受講させる予定の企業は、適格条件を満たしていれば、自動的に既存の支援を受ける資格を得ます。企業は、申請書を提出して、当制度の対象外となる受講料の一部を訓練プロバイダーに直接支払うことで、手続きは完了します。企業がSDFに申請する必要はありません。訓練プロバイダーは、SDFからの支給金を後に請求します。広域に渡る訓練の場合には、訓練を受ける人物一人に付き一時間当たり2.50シンガポールドル、国家資格/業界認定資格を取得するための訓練の場合は、さらに優遇されて、訓練を受ける人物一人に付き一時間当たり10シンガポールドルを上限に、受講手数料の90%相当分の支給金を受けることができます(2002年10月31日まで有効)。

訓練休暇制度(Training Leave Scheme)

訓練休暇制度は、年配労働者の訓練を奨励するために、特別な金銭上の優遇措置を提供します。正当なあらゆる受講手数料全額分が第三者である外部訓練プロバイダーに支払われます。あるいは資格証明可能な分野で訓練を受ける人物一人に付き、一時間当たり20シンガポールドル支払われます。重要なハイエンド/パイオニア分野の技能については、その訓練が第三者プロバイダーによって実施される場合は、正当なコストの最大100%相当分が支給されます。これら重要なハイエンド/パイオニア分野の技能の社内訓練の場合は、訓練を受ける人物一人に付き、一時間当たり8シンガポールドル支払われます。より広域的な訓練については、訓練コースが第三者であるプロバイダーによって実施される場合でも、あるいは社内インストラクター人材を活用して社内で実施される場合でも、訓練を受ける人物一人に付き、一時間当たり2.5シンガポールドル支払われます。

当制度は、以下の条件を踏まえた上で設けられました:

  • 雇用主は、正式な訓練を通常の勤務時間内に従業員に対して提供する;
  • 訓練期間は、7時間あるいはそれ以上とする;
  • 従業員は、40歳またはそれ以上で、「A」レベルまたはそれ以下の水準の資格を取得している:
  • 訓練は、訓練手数料を支払ってシンガポール国内で第三者であるプロバイダー、あるいは自社の従業員が訓練担当者として実施する。

IT訓練支援制度(IT Training Assistance Scheme)

IT 訓練支援制度は、1999年1月1日に導入されたもので、ITソフトウェア・アプリケーションに関する訓練に資金を投じる際に、従業員がSDFに基づく支援を受けやすくし、また企業、特に中小企業(SMEs)が自社のキャッシュフローに関する負担を低減しやすくすることを目的としています。

自社従業員を認定コースに参加させる予定の企業は、適格条件が満たされていれば、自動的に既存の支給金を受ける資格を得ます。SDFに基づく支給金は、訓練を受ける人物一人に付き一時間当たり2.5シンガポールドルです。企業は、申請書を提出し、訓練手数料のうち、当制度適用外の金額相当分を訓練プロバイダーに直接支払えば、手続きは完了します。
企業がSDFに申請する必要はありません。訓練プロバイダーは、SDFからの支給金を後に請求します。

中小企業管理者制度(SME Manager Scheme)

シンガポールの多くの企業は、中小企業ですが、一般的には、訓練を積極的に実施しているわけではありません。中小企業は、シンガポール経済に対して多大な影響力を持っていることから、活動的な職場のニーズに対応するためには、その従業員が十分な訓練を受ける必要があります。

中小企業管理者制度は、通常はSDFによる支援を受けられないような経営管理者開発コースを提供する特別優遇措置を実施して、中小企業の社内訓練の実施を奨励する制度です。現在認められている支給金は、広域に渡る訓練の場合には、訓練を受ける人物一人に付き一時間当たり2.50シンガポールドルですが、国家資格/業界認定資格を取得するための訓練の場合は、さらに優遇されて、訓練を受ける人物一人に付き一時間当たり10シンガポールドルを上限に、受講手数料の90%相当分の支給金を受けることができます(2002年10月31日まで有効)。適格企業は、訓練資金援助制度に基づく訓練の場合は申請書 (TVS1)、同制度の適用外の訓練の場合は書式1を用いて、受給資格取得申請を行うことができます。

さらに詳しい情報については、シンガポール規格・生産性・革新庁気付で技術開発基金事務局(住所:PSB Building, 2 Bukit Merah Central, Singapore 159835、電話:(65)6278 4466、ファックス:(65)3270 3904)までお問い合わせいただくか、あるいはウェブサイトwww.psb.gov.sgをご覧ください。説明書ならびに申請書は、ファックスにて送付することも可能です。

地域化資金調達制度(Regionalisation Finance Scheme)

地域化資金調達制度(RFS)は、現地企業が海外拠点を設立するための支援を提供することを目的に設けられた資金調達制度です。これは、現地企業による業務の国際化、国際市場への参入、企業成長を目指した国際的な人材の活用を支援する政府の施策の一環でもあります。RFSは、経済開発局によって運営されており、シンガポールの同制度参加銀行が融資を提供します。

RFSに基づく融資を受ける資格を得るには、企業は、価値額が3000万ドル以下の生産活動に要する固定資産を所有していなければなりません。企業がサービス業を営んでいる場合は、従業員数は、200名以下でなければなりません。

RFSは、生産活動に要する機械・機器の購入および産業用設備の購入または建設など、海外投資に関連する単一または複数の目的のために活用されます:

総合事業制度(Total Business Programme)

総合事業計画(TBP)に基づく制度は、現地企業がさらなる成長を果たすために、現地企業による包括的な事業戦略の策定を奨励することを目指した制度です。このプログラムでは、「総合的な事業計画」を策定するに当たって、外部の専門家を雇用する場合に、現地企業を支援します。このような計画には、市場開発、技術移転、事業協力、吸収合併に関するものだけでなく、実施を要する特定の計画に関する戦略が含まれます。

TBPプログラムは、経済開発局が運営しています。

事業開発制度(Business Development Scheme)

事業開発制度(BDS)は、研究視察団の派遣を通じて、現地企業が事業の好機を明確につかむことができるよう支援するために導入されました。

BDSでは、新技術または新市場の開発、新規事業契約の締結、ジョイント・ベンチャー合意契約の締結、認可済みの事業開発研究会/セミナーへの参加を目的とした、研究または海外出張のコストの支払いに充当できる支給金の提供を通じて支援します。事業開発活動とは、企業の通常の事業活動に含まれていない活動でなければなりません。

BDSの適格資格を取得するには、企業は、有効な現地株主所有権を少なくとも30%所有し、価値額が1500万シンガポールドル以下の、生産活動に要する固定資産(工場建物、機械および機器類と定義)を所有していなければなりません。加えて、サービス業を営む企業は、従業員数が200名以下でなければなりません。

特別償却引当金

ほとんどの工場および機械に発生した設備投資費の33.33%は、償却期間を3年とする年次引当金として計上することが認められます。コンピューターまたは他の所定の自動化機器、通常の供給が不能となった場合の電力供給を目的に設置された発電機、ロボット、効率的な汚染管理機器、公認または許可取得積みの省エネ機器の特別償却引当金は、設備投資費の100%(一年で損金処理)が計上されます。

二重税控除制度(物品およびサービス)(Double Tax Deduction Scheme)

市場の発展を意図して導入された二重税控除(DTD)制度に基づいて、企業は、自社による国際取引の拡大を目指した事業に発生した、適格費用の二倍相当額を課税対象法人所得から控除することが認められます。この制度は、IESによって運営されています。

適格とみなされる活動としては、認可済みの現地ならびに海外における展示会および特別任務への参加、海外のマーケティング拠点の設立、市場調査の実施、マスター・ライセンスおよびフランチャイズ権の取得、出版物での宣伝広告および海外配布向け販売促進用出版物の印刷などが挙げられます。

適格資格を得るには、DTD申請企業は、シンガポール国内の登記法人である、あるいはシンガポール国内に恒久拠点を有することが必要になります。

国際貿易制度(Global Trader Programme; GTP)

国際貿易制度は、シンガポールを、国際的な石油取引の拠点として使用することを奨励するための制度です。この制度は、IESによって運営されています。

この制度に基づいて、適格資格を認められた企業は、認可済み製品の国際取引活動から得た法人所得に対して10%の特別税率の適用が認められます。

同制度の適格とみなされる法人所得は、広域的で、貿易の様々な側面を網羅するもので、仲介により得る物理的な取引手数料収入、先物取引により得る利益、店頭市場(OTC)でのヘッジ取引により得る利益が挙げられます。

同制度の適格とみなされる商品は、燃料商品および製品、農業商品、大量食用品、建築および工業用資材、一般民生用製品、工業製品、機械の部品、鉱物、電子および電気製品、上場先物ならびに店頭取引派生商品などを含む商品および製品を現物とする派生商品、ならびに上記の分類商品に含まれないその他の認可済み商品または製品です(GTPの非適格製品を除く)。詳細については、付属書を参照してください。

充実した国際ネットワークを備え、優れた実績を持った企業を対象に、申請企業は、シンガポールを、あらゆる事業活動とサポート機能を兼ね備えた、当地域における自社の主要貿易活動の本拠点として活用することが期待されます。

公認国際取引特別優遇措置(Approved International Trader Incentive)

STDBによって運営される公認国際取引業者制度は、シンガポールを、国際取引の拠点として発展させることを目的としています。

この制度に基づいて、公認国際取引業者(AITs)としての資格を取得した企業は、認可済み商品および製品のオフショア国際取引活動から得た法人所得に対して10%の特別税率の適用が認められます。

適格と認められる商品は、農業製品および大量食用製品、鉱物、建築および工業用資材、機械の部品、一般民生用製品、工業製品、電子および電気製品です。

充実した国際ネットワークを備え、優れた実績を持った企業を対象に、申請企業は、シンガポールを、あらゆる事業活動とサポート機能を兼ね備えた、当地域における自社の主要貿易活動の本拠点として活用することが期待されます。

公認国際海運業者制度(Approved International Shipping Enterprise Scheme)

公認国際海運業者(AIS)制度は、国際レベルの船舶を所有し、海運業を営む企業が、シンガポールにおいて拠点を設立することを奨励することを目的としています。

世界規模のネットワークを備え、優れた実績を持った一流の国際海運業社のみが、AIS適格とみなされます。AIS適格企業は、シンガポール国外での海運業により得る法人所得に対する納税が免除されます。この特別優遇措置の有効期間は、10年間です。

AIS資格を取得するには、企業は以下の主要条件を満たさなければなりません:

  • 船舶を所有し、/あるいは運営する、有力企業である;
  • シンガポール国内で、直接的に起因する事業支出がある。

公認航空機リース特別優遇措置(Approved Aircraft Leasing Incentive)

公認航空機リース(ALS)特別優遇措置は、航空機の運営および賃貸会社が、シンガポール国内に営業拠点を設けるよう奨励することを目的に、導入されています。

この制度に基づいて、公認企業は、オフショアでの航空機リース事業から得る法人所得に対して優遇税率の適用が認められます。

ALS資格を取得するには、企業は以下の主要条件を満たさなければなりません:

  • シンガポールを営業拠点として活用する;
  • シンガポール国内で、直接的に起因する年次事業支出がある;
  • 経験豊富なマーケティングおよび技術スタッフを雇用する。
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